こんにちは、花うたです♫
蝉、夏ですね。
昔は暑さを感じつつも夏らしさとして聞こえる気がしたのですが、最近は蝉の鳴き声をも暑苦しく感じてしまったりして…。人の感じ方とは贅沢なものですね。
そんな中、次男が公園の水道のところで仰向けになって動けなくなっている蝉の幼虫を見つけてきました!
今回は、蝉の羽化を観察したので、蝉の羽化についての基礎知識や、羽化の過程とドキドキな心境も踏まえ、一通りお伝えできたら…と思っています!
羽化にはエネルギーと運が必要
セミの羽化の成功確率は40%とも言われているそうです。半数以下じゃないですか!
去年も、次男坊が羽化の場所を探している蝉の幼虫を見つけ、道の真ん中で踏まれそうで危険だったから…と持ち帰ってきたのですが、既に弱っていて、残念ながら羽化の途中で力尽きてしまったのです。
蝉の羽化は、外でありながらもそれなりに時間がかかります。途中で力尽きてしまうものも、敵に襲われてしまう事も少なくないようです。
羽化して飛び立つまでの基礎知識
蝉の羽化は7〜8月にピークを迎えます。ただ…今年の関東では、梅雨前に真夏の様な陽気が続いた日があり、6月上旬に何匹か時期を間違えて羽化し、息絶えてしまっている姿を見かけました。この異常気象に、なんとも悲しい気持ちになります。
まず幼虫は、土の中から羽化する場所を選びます。その蝉一匹がこだわった場所でしか羽化しないので、まずは場所探しからが大冒険なのですね。
羽化の場所に辿り着いてから、羽化するまでは1〜2時間かかります。そこから実際に羽も体も乾いて飛び立つまでには、更に1〜2時間かかったりします。
蝉の羽化は、だいたいにおいて夕方(18〜19時)から夜中にかけて行われます。比較的、敵がいなくなってから…と言うことが遺伝子情報として伝えられているのでしょう。
夏場でも暗くなってくる時間なので、あまり見かけないと思う方も多いのだと思います。
地面から40~60cmの高さを選ぶ事が多いです。明るい場所を避けて、枝や葉の裏で羽化する事が多くなります。樹液が出るようなサイズとタイプの木は、上りやすく足を引っ掛けやすいという点で、幼虫時に樹液を吸っていた木で羽化する事も多いようです。
羽化を失敗してしまう理由
羽化の成功率については上記しましたが、成功するのは容易ではないのです。簡単に考えられる失敗理由を、いくつか挙げてみます。
✮体力がたりなかった:これは、羽化を始める場所まで辿り着けなかった場合と、辿り着いたけれど羽化するまでのエネルギーが足りなかった場合のふたつがあります。
✮敵に襲われてしまった
✮羽化途中で落下してしまった
✮羽化途中に外部からのストレスが多かった:これは急な大雨や強風、また人が触ってしまったりする事も含みます。
✮羽化の場所が明る過ぎたりうるさ過ぎて、羽化をためらってしまった:蝉にとって、明るかったり騒がしいと危険かもしれないと感じますので、集中して羽化ができないまま力尽きてしまうこともあるそうです。
実際に羽化を観察
蝉くん、場所が明るかったからでしょうか…なかなか場所に納得できなかったようでした。水場で仰向けになっていた事もあり、途中で力尽きてしまわないか、とても心配しました。
室内で羽化を観察する場合に、蝉が納得いく場所として選んであげる材料は網戸の網が一番適しているそうです。つかまりやすそうですものね。今回は、園芸用の網を使いました。その後、観察しやすい様に、慎重に昆虫ケースに移し替えたつもりでしたが…選択を失敗…。使い古しの細かいキズがたっぷりついたケースに移してしまったので、写真の写りが悪いのですが、ご了承下さい。
予想外の遅い時間から羽化開始
明るかったのか…子供達がうるさかったからか…。なかなか場所に納得してもらえず、羽化が始まったのが9時過ぎでした。
21:05 やっと背中の部分が割れ、出てきはじめました。
殻から出てきたときにくっついている糸みたいな物は、気管が脱皮したものだそうです。
暫く逆さまになる!
お尻だけがまだ入ったまま、かなり逆さま状態です!
時々脚を動かします。逆さまで大丈夫?と内心焦りました。が、逆さまになるのは正常な事で、羽に体液を送る為に、暫くお尻だけ脱げないまま逆さまになるそうです。(すみません、この時の写真が撮れていませんでした…)
起き上がってきます
21:35 腹筋使って起き上がる様なイメージで突然動き出し、脚で抜け殻につかまりました。
目だけ真っ黒で、その他は透き通っていて、神秘的でした。
体全体が抜け出ます
21:40 お尻もぬけました。一安心。お尻が出る時に、蝉の抜け殻特有のカサッという音がしました。
前脚のみでぶら下がります
だんだんと羽が広がってきました。
22:00 前脚だけを抜け殻に引っ掛け、羽を乾かし始めました。他の脚は時々ピクピク動く感じです。
後ろ脚もどこかにつかまりたいのかな?と感じる様に動かすので、最初は前脚だけでぶら下がるので大丈夫なのか…と不安でしたが、これが正常な様です。
乾かしながら色づいてきます
22:20 少しずつ体が茶色に色づいてきました。依然、前脚だけでつかまっていますが、後ろ二対の脚はきちんと仕舞われた状態になって落ち着きました。
まだ、あと何時間かかるか分からないので、次男坊は22時に寝かしました。
生体の形になってからが長い…
22:40 羽も茶色に色づいてきました。緑と茶色の、ちょっと渋めで素敵な色使いです。目の色が少し薄く茶色になった気がしました。
24:35 かなり全体的に茶色になってきました。ここまでくると、かなり安心です。
本来なら、あと1時間半〜2時間で飛び立っていくであろうと思われます。夜中に虫カゴの中で暴れてしまい、羽が破れてしまったりしたら大変です。ものすごくソワソワしながらも、仕方なく別室で寝る事にしました。
朝まで待っていてくれました
次の日8:00 キリリッとした蝉(アブラゼミ)になっていました!少し移動しています。
夜中の最後に見た時に、随分と色づいたと感じましたが、本来の色はこんなにも黒かったんですね。比較対象が違うと、感じ方も変わる…ということですという事に気付かされます。
しかしながら、飛んだ形跡が…ない…。
もしかして…息絶えてしまった!?
でも、息絶えたらきっと落ちているはずだし…
外に出て虫カゴから出してもすぐには動かないので、両親の心はドキドキでした…。一応、次男坊にも「もしかしたら、羽化まではできたけど、そこで息絶えてるかもしれないけれど…」と声掛けをしました。
でも、外に出てお尻をツンツンしたところ、歩き出しました!(内心、かなりホッとしました)
そして、急に飛び立ちました!
まだバランスもとれず、くるくる回ったり、壁にぶつかりそうになったりしながらも、玄関の水場のホースにつかまって落ち着きました。
その後少ししてから、無事に元気良く飛び立ちました。
有意義でした!
かなり心配したりソワソワした経験でしたが、水場で仰向けになっている状態から無事に羽化できた事は、次男坊にとっても貴重な経験となったと思います♪
私も次男坊が寝た後に、実際に見られないのは可哀想だとたくさん写真を撮ったりして、ついつい一生懸命になってしまいました。でも、色々と調べてみたりして蝉についての知識も深められたり、羽化を間近で感じることが出来て良かったです!
実は私、蝉は苦手なんですけどね…
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